シンポジウム 股関節形成術
私の治療法
股関節形成術
丸毛 英二
1
,
児島 忠雄
1
Eiji MARUMO
1
1東京慈恵会医科大学形成外科教室
pp.937-943
発行日 1968年11月25日
Published Date 1968/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904001
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従来,関節形成術の中間挿入物としては,吸収性のものと非吸収性のものとが用いられてきた.吸収性のものとしては遊離筋膜・JK膜・OMS膜・皮膚などがあり,非吸収性のものとしてはcup arthroplasty,endoprosthesis,total replacement by prosthesisなどがある.これらは一長一短があり,症例によつてもいかなる方法を用いるのがよいかは問題のあるところである.今回は吸収性隔壁を用いた股関節形成術について言及する.このような手術を行なつた成績を論ずる際に,関節軟骨を切除したか,あるいは温存したかは重大な問題であり,Burkee de la Campは前者をArthrolyse後者をArthroplastikと呼んで区別している.今回申し述べる症例は関節軟骨を切除して中間挿入膜を用いたものである.これら手術例は恩師片山名誉教授が1947年来行なわれた症例がほとんどで,股関節結核による股関節強直あるいは拘縮例が多い.
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