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Total Hip Replacement Arthroplastyの時代へ
Interpositional arthroplastyに次いで登場したのが,femoral head replacement arthroplastyである.このタイプのうち,骨頭だけを入れ替えるfemoral head replacement-hemiarthroplastyを創始したのはHarold Bohlmanで,大腿頚部骨折の患者に使用した(1939年).これをまねてアクリル樹脂で骨頭を入れ替えたのが,有名なフランスのJudet兄弟であった(1946年).よく知られているように,後者は間もなくloosening, wear, inflammatory reaction to acrylic debrisで退けられた.BohlmanもMooreと共同で骨頭-大腿骨頚部-大腿骨中枢部に埋め込まれる12inch vitallium prooximal femoral replacement作製に転じた(1939年).高齢者に頻発する大腿骨頚部骨折には,技術的に難しく,治療も長引く骨接合術よりも,このhemiarthroplastyが好まれるようになった.一方,Judetらのshort stem transcervical designは,過大な剪断力の集中による弛みや破断が相次ぎ,人工関節のデザインから消えていった.大腿骨の骨髄腔に差し込むlong stem prosthesisは力学的な安定性に加えて,骨セメントとも併用できることから,高齢者の大腿骨頚部骨折(骨粗鬆症由来)に,骨接合術を凌駕して愛用されるようになっていく.1960年代以降では,cup arthroplastyよりもfemoral endoprosthesisが関節炎症例を含めて勧められたという.
後述するCharnley以前にも人工股関節置換術(THR)に挑戦した整形外科医がいた.Phillip Wilesがmetal-on-metal, stainless steel ball in cup designのTHRを1938年に実施したことが知られている.Judet's prosthesisと同様の機構で,骨頭は大腿頚部にねじ止めされていた.寛骨臼側のflanged cupも強固にねじ止めされていた.しかし案じられたとおり,やはり弛んでしまった.次いで登場したのがMcKee-Farrar total hipである(1951年).Thompson prosthesisとpolished metal socket(McKeeとWatson-Farrarによる)を組み合わせたが,1年足らずで弛んでしまった.彼らは材質を変えcast chrome-cobalt implantを用いた.しかしこれも3年で折れてしまった.第3弾はさまざまな改良を加え,かつ歯科用のセメントで固定した.このセメントはHaboush EJ(Hospital for Joint Diseases,NY)がTHRに使っていたものであった(1951年).
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