手術手技
内反足の手術
飯野 三郎
1
,
藤田 晋也
1
Saburo IINO
1
1東北大学医学部整形外科教室
pp.50-56
発行日 1968年1月25日
Published Date 1968/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903862
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内反足は後天性にもポリオなどの弛緩性麻痺,CPなどの痙性麻痺,外傷あるいは瘢痕,足部の骨・関節炎の後遺症,脊椎裂などによるmyelodysplasia,脊髄空洞症などに発生してくるものも多いが,内反足の大きな部分を占めるのは先天性のもので,実際臨床的に扱う大多数のものは,従来,先天性二次性内反足と呼ばれているものである.
後天性内反足,特にポリオやCPによる内反足では,段階的訓練,理学療法,装具などによつて変形の発生を予防するのがまず第一に重要なのは当然のことであり,その治療に当つても原疾患の特質をよく理解し,変形発生の要因をよくみきわめることが大切で,たとえばCPによる内反足では,その疾患の性格の上からも観血的手術の適応は狭く,手術をやるとしてもその方法や矯正の程度などに慎重を期すべきである.しかし一般的にいつて後天性内反足に対する手術も先天性内反足の手術と大体同様な考えで進めてもよいことが多く,両者に共通の手術が少なくないので,ここでは主として先天性の,ことにそのいわゆる二次性内反足を中心とした手術的治療について述べることにする.
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