Japanese
English
論述
高齢者頚椎症性脊髄症の手術成績
Surgical Results of Cervical Spondylotic Myelopathy in the Elderly
三谷 誠
1,2
,
鷲見 正敏
1
,
池田 正則
1
,
向井 宏
1
,
黒石 昌芳
1
Makoto Mitani
1,2
1国立神戸病院整形外科
2現:神戸大学医学部整形外科
1Department of Orthpaedic Surgery, Kobe National Hospital
キーワード:
cervical myelopathy
,
頚部脊髄症
,
aged patients
,
高齢者
,
expansive laminoplasty
,
脊柱管拡大術
Keyword:
cervical myelopathy
,
頚部脊髄症
,
aged patients
,
高齢者
,
expansive laminoplasty
,
脊柱管拡大術
pp.1389-1394
発行日 2002年12月25日
Published Date 2002/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903691
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抄録:70歳以上の高齢者頚椎症性脊髄症に対する手術症例のうち,術後1年以上経過した症例の手術成績とそれに影響を与える因子について調査検討した.対象は92例(男性50例,女性42例)で,手術時年齢は平均74.4歳(70~87歳)である.JOAスコアは術前7.4±2.8点が,術後1年で12.1±2.8点へと有意に改善していた.平均2年6カ月の調査時においても11.6±3.0点と軽度の低下傾向を認めたが,良好な成績が維持されていた(改善率:平均44.2%).脳梗塞など頚椎以外の合併症で成績が悪化した症例は9例(9.8%)であった.X線学的所見ではC3/4,C4/5椎間が不安定性を示し,これらの椎間が脊髄症発現の責任高位になっている症例が多く認められた.成績を左右する因子は罹病期間であり,重症であっても罹病期間の短い症例の手術成績は良好であった.高齢者の場合においても,術前に重症であっても早期に手術を行えば比較的良好な成績が期待できる.
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