Japanese
English
論述
腰部交感神経節ブロックの治療効果―腰仙椎部退行性疾患による馬尾障害に対する適応
Therapeutic Effects of Sympathetic Ganglion Block for Degenerative Lumbosacral Spine Disease
矢吹 省司
1
,
菊地 臣一
1
Shoji Yabuki
1
1福島県立医科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
sympathetic ganglion block
,
交感神経節ブロック
,
lumbosacral spine disease
,
腰仙椎部疾患
,
conservative therapy
,
保存療法
Keyword:
sympathetic ganglion block
,
交感神経節ブロック
,
lumbosacral spine disease
,
腰仙椎部疾患
,
conservative therapy
,
保存療法
pp.1397-1400
発行日 2002年12月25日
Published Date 2002/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903692
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抄録:腰仙椎部退行性疾患による馬尾障害(以下,本障害と略す)に対する治療は,手術療法が第一選択である.しかし,高齢者では,全身状態などの理由により手術実施が不可能な場合もある.われわれは,本障害に対して1993年から腰部交感神経節ブロック(以下,SBと略す)を保存療法の一手技として適応してきた.本研究の目的は,SBの治療効果が認められる症例の頻度やどのような症例に有効なのかを明らかにすることである.対象は,本障害を呈している45例(男性24例,女性21例)である.SBの治療効果が有効と判定された有効群は,45例中11例(24%)であり,無効と判定された無効群は,34例(76%)であった.有効群と無効群との間で有意差が認められた項目は,罹病期間のみであり,有効群の罹病期間は,無効群に比して明らかに短かった(p=0.021).本障害であっても,罹病期間の短い症例に対しては,SBは有効な保存療法となりうると思われた.
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