国際学会印象記
『第11回患肢温存学会:International Symposium on Limb Salvage(ISOLS)』に参加して
高沢 宏太郎
1
1金沢大学医学部整形外科
pp.628-629
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903551
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2001年10月10日から12日の3日間にわたって第11回患肢温存学会:International Symposium on Limb Salvage(ISOLS)がイギリスのバーミンガムにて開催されました.本学会は2年に1度開催され,骨軟部腫瘍の国際学会としては最も大きな学会で,基礎から臨床にかけての世界の最先端の研究成果をみることができます.欧米はもちろんのことアジア各国,中東諸国からも集まり,非常に国際性豊かな学会となっています.この学会の特徴として口演はメイン会場ワンホールのみで行われ,他はすべてポスターとなっていることです.このため口演の演題数はかなり制限されていますが(107演題),ほとんどのセクションがシンポジウム形式をとっており,十分な討論が行われます.いわゆる巨大化したカンファレンスを行っているという感じです.所どころにユーモアが混ぜられ和やかな雰囲気で討論が行われ,内容もかなり充実しているものでした.
この学会に出席してまず感じたことは,各国それぞれにおいて社会的事情が異なり,必ずしも理想的な治療ができるわけではないということでした.逆に日本は最善の治療ができる環境におかれており,大変恵まれている国であると痛感しました.
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