Japanese
English
シンポジウム 縮小手術への挑戦―縮小手術はどこまで可能か
軟部肉腫に対する動注療法
Intraarterial Chemotherapy for Soft Tissue Sarcoma
高橋 満
1
,
浜名 俊彰
1
,
宮城 憲文
1
,
山田 健志
1
,
吉田 雅博
1
Mitsuru Takahashi
1
1愛知県がんセンター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Aichi Cancer Center
キーワード:
soft tissue sarcoma
,
軟部肉腫
,
intraarterial chemotherapy
,
動注療法
,
reduction surgery
,
縮小手術
Keyword:
soft tissue sarcoma
,
軟部肉腫
,
intraarterial chemotherapy
,
動注療法
,
reduction surgery
,
縮小手術
pp.557-563
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903541
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要旨:神経・血管・骨に近接する巨大な軟部肉腫症例の縮小手術を目的として,局所動注により腫瘍を限局化させたうえでの切除を試みてきた.症例は神経肉腫2例,MFH 2例,平滑筋肉腫3例,滑膜肉腫5例の計12例.いずれも抗癌剤・放射線に抵抗性とされているものである.皮下に埋没したリザーバポートよりCDDP・5-FUを3日連続投与する長時間持続動注を5例に,血管造影のたびに複数の血管を塞栓して栄養血管を一本化したうえで,CBDCA・Etoposideを4時間かけて注入する超選択的動注を7例に施行した.PRは半数以下に過ぎなかったものの,動注により近接臓器との距離が確保されたため,縮小手術が12例中10例に可能となった.本治療法は,巨大軟部肉腫に近接した重要組織を温存するための一部縮小手術を可能とする,確実性の高い術前補助治療法として位置付けられる.
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