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特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)
骨粗鬆症性椎体骨折に対するリン酸カルシウム骨ペースト注入よる椎体内修復術
Repair of Osteoporotic Vertebral Fracture by Transpedicular Injection of Calcium Phosphate Paste into the Vertebra
武政 龍一
1
,
山本 博司
1
,
谷 俊一
1
,
谷口 愼一郎
1
,
柴田 敏博
1
,
池内 昌彦
1
Ryuichi Takemasa
1
1高知医科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kochi Medical School
キーワード:
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
vertebral fracture
,
椎体骨折
,
vertebroplasty
,
椎体形成術
Keyword:
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
vertebral fracture
,
椎体骨折
,
vertebroplasty
,
椎体形成術
pp.457-465
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903525
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抄録:神経症状を認めない骨粗鬆症性椎体圧迫骨折および骨癒合不全例に対し,リン酸カルシウム骨ペーストを椎体内に注入することにより,損傷椎体を力学的に補強し,かつ生物学的に修復する低侵襲術式を開発し臨床応用しているので報告する.対象は術後3カ月以上追跡した25例28椎体,手術時平均年齢71歳,内訳は新鮮骨折11椎,遷延治癒2椎,偽関節15椎であり,追跡期間は平均17カ月であった.臨床およびX線評価について前向き追跡調査を行った結果,全例で術後早期から著明な腰背部痛の改善または消失を得た.X線評価における骨折修復は28椎体中27椎体に得られていた.矯正損失はわずかに認められたが新鮮骨折で1カ月以降,骨癒合不全例では3カ月以降は損失を認めず矯正位で安定化した.本法は,早期の除痛効果に優れ,適度な変形矯正・保持効果を有し,比較的小侵襲で損傷椎体内での修復が行える有用な術式であると考えられた.
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