Japanese
English
特集 脊椎脊髄手術の安全性を高める予防と対策
第2章 各論
4.各種疾患,治療法について
腰椎instrumentationの合併症の予防と対策
Preventions and Solutions for Complications after Lumbar Instrumentation Surgeries
山崎 昭義
1
Akiyoshi YAMAZAKI
1
1新潟中央病院整形外科脊椎・脊髄外科センター
1Spine Center, Department of Orthopaedic Surgery, Niigata Central Hospital
キーワード:
インストゥルメンテーション手術
,
instrumentation surgery
,
腰椎
,
lumbar spine
,
合併症
,
complications
Keyword:
インストゥルメンテーション手術
,
instrumentation surgery
,
腰椎
,
lumbar spine
,
合併症
,
complications
pp.441-448
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200864
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術中操作による神経刺激症状
Instrumentation手術では,除圧術よりも神経周囲の操作が多く,神経刺激症状が起きやすい.一般に,中枢神経である脊髄に比べ,末梢神経である馬尾や神経根は物理的負荷に対して強いと考えられている.しかし,特に再手術例など,周囲との癒着が著しい場合,剝離操作により神経に対する負荷が増大する.腰椎では,後方椎体間固定術のように神経組織をレトラクトして椎間板廓清やケージ・移植骨の挿入など前方の操作を行うので,そのリスクは高い.対策として,われわれは,術中脊髄モニタリング(free-run electromyography〔EMG〕,motor evoked potential〔MEP〕など)を併用している.これは,単なる除圧術のみならず,pedicle subtraction osteotomy(PSO)や前弯を増加させる矯正操作など,脊柱管や椎間孔が狭くなる状況で特に有用である.false positiveも多いが,true positiveを感知する唯一の手段であり,今やinstrumentation手術には必須である.
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