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特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)
骨粗鬆症性椎体圧潰の手術適応と前方脊柱再建の臨床成績
Osteoporotic Posttraumatic Vertebral Collapse of the Thoracolumbar Spine : Surgical Indication and Long-term Results of Anterior Decompression and Stabilization
伊東 学
1
,
鐙 邦芳
2
,
金田 清志
3
,
三浪 明男
1
Manabu Ito
1
1北海道大学大学院医学研究科高次診断治療学専攻機能回復医学講座運動器再建医学分野
2北海道大学保健管理センター
3労働福祉事業団美唄労災病院
1Orthopacdic Surgery, Reconstructive Surgery and Rehabilitation Medicine, Division of Advanced Medical Scicnce, Hokkaido University, Graduate School of Medicine
キーワード:
osteoporotic posttraumatic vertebral collapse
,
骨粗鬆症性外傷後椎体圧潰
,
surgical treatment
,
手術治療
,
spinal reconstruction
,
脊柱再建術
Keyword:
osteoporotic posttraumatic vertebral collapse
,
骨粗鬆症性外傷後椎体圧潰
,
surgical treatment
,
手術治療
,
spinal reconstruction
,
脊柱再建術
pp.449-455
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903524
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抄録:近年,画像診断や脊椎インストゥルメンテーションの発達とともに,骨粗鬆症性外傷後椎体圧潰の診断や治療に関する報告が散見される.しかしながら,本病態の手術適応や手術方法については十分なコンセンサスは得られていない.本研究では,本病態で当科を受診した手術施行症例ならびに非施行例から,本病態の手術適応について検討した.また,当科で一貫して施行してきた胸腰椎前方脊柱管除圧と前方再建術の長期成績について検討した.その結果,長期臨床経過観察例92例のうち前方再建術のみで再建が可能であったのが78%,残りの22%は後方インストゥルメンテーションによる補強が必要であった.特に長期ステロイド治療患者や,多椎体にわたる椎体骨折例では,前後合併手術を必要とした.また,椎体壊死のみでは手術適応にはならず,神経障害の有無や内科的合併症,痴呆,介護環境などを総合的に判断し慎重に手術適応を決定する必要がある.
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