Japanese
English
論述
成人の腰椎分離症・分離すべり症の保存的治療例の経過について
Clinical Courses in the Conservative Treatment of Adult Lumbar Spondylolysis and Spondylolisthesis
笠原 孝一
1
,
栗原 章
1
,
井口 哲弘
1
,
山﨑 京子
1
,
佐藤 啓三
1
Koichi Kasahara
1
1神戸労災病院整形外科・勤労者腰痛センター
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe Rosai Hospital
キーワード:
spondylolysis/spondylolisthesis
,
脊椎分離症/分離すべり症
,
conservative treatment
,
保存的治療
,
adult lumbar spine
,
成人腰椎
Keyword:
spondylolysis/spondylolisthesis
,
脊椎分離症/分離すべり症
,
conservative treatment
,
保存的治療
,
adult lumbar spine
,
成人腰椎
pp.237-242
発行日 2002年3月25日
Published Date 2002/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903491
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:当院における30歳以上の腰椎分離症・分離すべり症に対する保存的治療例の経過について調査した.最終治療成績は,ADL上支障のないものが78.1%と良好であった.しかし,初診時にJOAスコアが10点未満で,下肢症状を有する症例は予後不良となる場合が多く,特に初診時の点数が8点未満の症例では手術に至るものが多かった.治療成績を経過から検討すると,初診後1年までは寛解率は上昇するが,それ以後は変化なく,保存的治療の限界は約1年であると考えられた.また治療法では初期からのブロック療法は有用で,寛解までの期間を短縮できる可能性が高いといえた.さらに,初診時の単純X線所見と予後の関連性の検討から,側面機能撮影で2mm以上のすべりの増強を認める症例で予後不良となる場合が多く,患者の指導や予後の予測に有用であると考えられた.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.