Japanese
English
論述
矢状面の変化から見た腰椎変性すべり症のX線学的検討
Radiographic Evaluation of the Lumbar Degenerative Spondylolisthesis Considering Sagittal Vertebral Translation
若見 朋晃
1
,
井口 哲弘
1
,
栗原 章
1
,
佐藤 啓三
1
,
笠原 孝一
1
,
丸野 英人
1
Tomoaki Wakami
1
1神戸労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe Rosai Hospital
キーワード:
degenerative spondylolisthesis
,
変性すべり症
,
lumbar spine
,
腰椎
,
multiple lesion
,
多椎間病変
Keyword:
degenerative spondylolisthesis
,
変性すべり症
,
lumbar spine
,
腰椎
,
multiple lesion
,
多椎間病変
pp.243-248
発行日 2001年3月25日
Published Date 2001/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903220
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抄録:腰下肢症状を伴った3,259名の外来患者のうち,立位中間位側面像で3mm以上の腰椎変性すべりを認めた患者は284例で,その存在率は8.7%であった.単椎間すべりは132例(66%)で,そのうち前方すべりは93例,後方すべりは39例に認めた.前方すべりは女性でL4に多く,後方すべりに比べ,すべり度が有意に大きかった.後方すべりは男性にやや多く,L2やL3の上位椎に多かった.多椎間すべりは69例(34%)に認められ,そのうち2椎間すべりが65例,3椎間すべりが4例であった.2椎間すべりをすべり方向の組み合わせにより前方型,後方型,混合型に分類すると,前方型は有意に女性に多く,しかもL3・L4に多かった.後方型は男性に有意に多く,L2・L3に多かった.混合型は性差はなく,L2の後方・L4の前方すべりの組み合わせが多かった.このうち臨床的に最も問題となるのは前方型と思われるが,今後詳細な症状との関連の検討が必要である.
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