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シンポジウム 足関節捻挫後遺障害の病態と治療
足根洞症候群の臨床像
A Clinical Study of the Sinus Tarsi Syndrome
杉本 和也
1
,
秋山 晃一
2
,
田中 康仁
2
,
高倉 義典
2
,
藤田 烈
3
Kazuya Sugimoto
1
1済生会奈良病院整形外科
2奈良県立医科大学整形外科
3松阪中央総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Saiseikai Nara Hospital
キーワード:
sinus tarsi syndrome
,
足根洞症候群
,
sprain
,
捻挫
,
ankle
,
足関節
,
hindfoot
,
後足部
Keyword:
sinus tarsi syndrome
,
足根洞症候群
,
sprain
,
捻挫
,
ankle
,
足関節
,
hindfoot
,
後足部
pp.29-33
発行日 2002年1月25日
Published Date 2002/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903452
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要旨:足根洞症候群の診断で治療を行った症例のうち誘因が明らかな121患者(121足)を対象とした.診断は足根洞外側開口部に疼痛があり,同部位への局麻剤の注入で,一時的あるいは永続的に症状が改善したものとした.誘因と考えられたのは足部捻挫103例,他の足部外傷7例,明らかな外傷歴がないもの11例であった.男性40名,女性81名で平均年齢は32.6歳(10~70歳)であった.足根洞への注射は1~14回,平均3.5回行い,78例において症状の消失あるいは改善を得た.注射の効果に不満のあった43例に手術を行った.その結果,症状の消失20例,改善19例,不変4例で誘因別の差は認めなかった.距骨下関節造影では距骨下関節の軟部組織損傷がみられたが,MRI撮影では明らかな骨間距踵靱帯や距骨頚靱帯の断裂像はみられなかった.手術で摘出した組織は脂肪,繊維組織,滑膜から成り,塩化金染色にて豊富な神経終末が観察された.
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