Japanese
English
臨床経験
三角骨障害に合併した足根洞症候群の1例
Sinus Tarsi Syndrome Associated with Os Trigonum Syndrome, A Case Report
小泉 宗久
1,2
,
杉本 和也
1
,
高岡 孝典
1
,
秋山 晃一
1
,
平井 利幸
1
,
長谷川 克純
1
,
高倉 義典
3
,
田中 康仁
3
,
玉井 進
3
Munehisa Koizumi
1,2
1厚生連松阪中央総合病院整形外科
2現:富田林病院
3奈良県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Matsuzaka Central General Hospital
キーワード:
足根洞症候群
,
sinus tarsi syndrome
,
三角骨症候群
,
Os trigonum syndrome
,
距骨下関節
,
subtalar joint
Keyword:
足根洞症候群
,
sinus tarsi syndrome
,
三角骨症候群
,
Os trigonum syndrome
,
距骨下関節
,
subtalar joint
pp.331-333
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901331
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抄録:足根洞症候群は主に足関節の外傷,特に捻挫後に発症することが多いが,今回われわれは明確な外傷歴のない三角骨障害に合併した本症候群を経験した,症例は53歳の男性で林業に従事していた.主訴は左後足部痛で単純X線像にて三角骨の存在を認めた.臨床所見としてperoneal spastic flat footと外果後方の腫脹および圧痛を認めた,数回の局麻剤注入にも永続的な効果が得られなかったため三角骨摘出術を施行した,術後,後足部の疼痛は消失したが2カ月後には足根洞の疼痛が出現した.足根洞への局麻剤の注入が有効であることから足根洞症候群を疑い,足根洞搔爬術を施行した.摘出標本では組織学的に線維性組織及び脈管系組織の増生とごく軽度の円形細胞の浸潤がみられ,その炎症所見より足根洞症候群が考えられた.術後,症状は消失した.本症例では三角骨の摘出により距踵関節の不安定性が加味されて,症状が顕性化してきたと考えられた.
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