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シンポジウム 足関節捻挫後遺障害の病態と治療
足関節―距骨下関節複合的不安定性のバイオメカニクス的病態
Biomechancal Pathology of Ankle-Subtalar Joint Complex Instability
栃木 祐樹
1
Yuki Tochigi
1
1千葉大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
ankle-subtalar joint complex
,
足関節-距骨下関節複合体
,
ligament injury
,
靱帯損傷
,
biomechanics
,
バイオメカニクス
Keyword:
ankle-subtalar joint complex
,
足関節-距骨下関節複合体
,
ligament injury
,
靱帯損傷
,
biomechanics
,
バイオメカニクス
pp.23-28
発行日 2002年1月25日
Published Date 2002/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903451
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要旨:新鮮凍結屍体足5足を用いたバイオメカニクス実験にて前距腓靱帯(ATFL)と骨間距踵靱帯(ITCL)の複合切離による垂直荷重負荷下の足関節-距骨下関節複合体の関節運動変化を検討した.ATFL単独切離により明らかな関節運動の変化は生じなかったが,ATFL-ITCL合併切離後には足関節の内転および総回旋角の異常増大が生じた.この結果より,ATFL-ITCL複合損傷は荷重動作に伴う足関節-距骨下関節複合体の運動を不安定化し,足関節の前外側回旋不安定性を生じさせると考えられる.したがって,荷重時の不安定感が高度な陳旧性足関節靱帯損傷の診療時には距骨下関節不安定性の合併を考慮した診断および治療が必要となる.また,新鮮足関節捻挫の診療時にも距骨下関節靱帯損傷の合併を意識した治療計画を行う必要があると考えられる.
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