Japanese
English
症例報告
両第1趾に著明なchisel toe変形を来した慢性関節リウマチの1例
A Case Report of Bilateral, Severe Chisel Toe Deformity in a Patient with Rheumatoid Arthritis
新井 隆三
1
,
高橋 忍
1
,
琴浦 良彦
1
,
鈴木 毅一
1
,
石部 達也
1
,
嶋 靖子
1
,
青山 隆
1
,
秋山 泰高
1
Ryuzo Arai
1
1市立長浜病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Nagahama City Hospital
キーワード:
rheumatoid arthritis
,
慢性関節リウマチ
,
hallux rigidus
,
強剛母趾
,
forefoot deformity
,
前足部変形
Keyword:
rheumatoid arthritis
,
慢性関節リウマチ
,
hallux rigidus
,
強剛母趾
,
forefoot deformity
,
前足部変形
pp.975-977
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903347
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抄録:慢性関節リウマチ(RA)の第1趾変形のうち,IP関節が過伸展変形するものをJacobyらはchisel toe変形として区別している.両側に著しいchisel toe変形を来した症例を経験したので報告する.症例は69歳女性の重症RA患者である.右第1趾にはIP関節過伸展変形に対するIP関節固定術と,その後に発生したMP関節屈曲拘縮に対するMP関節固定術を別々に施行した.左第1趾にはIP関節過伸展変形とMP関節拘縮傾向に対してIP関節固定術とMP関節解離術を一期的に施行した.第1趾IP関節変形の機序として,前足部の荷重時疼痛を回避するために内在筋が緊張してMP関節の機能的拘縮を生じ,その結果歩行時のIP関節過伸展が強制された可能性が考えられた.治療に関しては,右第1趾でも左第1趾と同様に,MP関節解離術を一期的に施行していればMP関節屈曲拘縮をある程度予防できた可能性があると思われた.
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