Japanese
English
症例報告
環軸関節とくも膜下腔との間に交通性を認めた環軸関節亜脱臼の1例
Atlanto-axial Subluxation with Communication between the Atlanto-axial Joint and the Subarachnoid Space : A Case Report
谷口 浩人
1
,
山本 直也
1
,
中津井 美佳
1
,
高山 美紀
1
,
小橋 宏江
1
,
土田 徹
1
,
仁田 政宣
1
,
伊藤 達雄
1
Hiroto Taniguchi
1
1東京女子医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
atlanto-axial arthrography
,
環軸関節造影
,
rheumatoid arthritis
,
慢性関節リウマチ
,
atlanto-axial instability
,
環軸関節不安定性
Keyword:
atlanto-axial arthrography
,
環軸関節造影
,
rheumatoid arthritis
,
慢性関節リウマチ
,
atlanto-axial instability
,
環軸関節不安定性
pp.971-974
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903346
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抄録:慢性関節リウマチ歴8年の40歳男性.強い後頭,後頚部痛を主訴とする環軸関節亜脱臼で,腱反射亢進を伴うRanawatのclass Ⅱであった.術前の病態評価目的にて側方穿刺による環軸関節造影を施行した.関節穿刺の際に脳脊髄液の流出を認め,環軸関節に続いて,くも膜下腔が造影された.関節腔とくも膜下腔との交通が環軸関節造影により確認された報告はない.本例では,環軸関節の炎症,隣接する硬膜との間に癒着を生じ,さらに不安定性により連続性と交通路が生じたと考えられた.環軸関節後方固定術の際に,環軸関節からの脳脊髄液流出を認めたが,病態把握ができていたため冷静に対処できた.慢性関節リウマチによる環軸関節炎,環軸椎間不安定性による極めて稀な病態と考えられた.
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