Japanese
English
シンポジウム 慢性関節リウマチ頚椎病変
リウマチ性環軸関節転位の手術的治療における問題点
Problems on Surgical Treatment of Atlanto-axial Subluxation due to Rheumatoid Arthritis
斉鹿 稔
1
,
河合 伸也
1
,
城戸 研二
1
,
野村 耕三
1
,
淵上 泰敬
1
,
峯 孝友
1
,
三原 修三
1
Minoru Saika
1
1山口大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Yamaguchi University School of Medicine
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
環軸関節転位
,
atlanto-axial subluxation
,
手術的治療
,
surgical treatment
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
環軸関節転位
,
atlanto-axial subluxation
,
手術的治療
,
surgical treatment
pp.823-829
発行日 1994年7月25日
Published Date 1994/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908266
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抄録:リウマチ性環軸関節転位35例を対象に,X線所見,脊髄症およびADLの推移,生命予後を追跡した.症例の内訳は,男性9例,女性26例,41~81歳(平均57歳)であり,追跡期間は6カ月~12年(平均5年10カ月)である.腸骨固定を行った23例中5例(22%)が偽関節を呈した.脊髄症は,概して術前の日整会点数が低いほど改善が悪い傾向にあり,5段階評価では,優2例(8%),良2例(8%),可10例(38%),不変11例(42%),悪化1例(4%)であった.環椎高位における脊髄の狭窄率が50%未満群では平均改善率40%,50%以上群では平均18%となった.15例(43%)は,術後3カ月~12年(平均5年6カ月)で死亡していた.脊髄症が重度になってからの手術適応では,全身の合併症や四肢の筋力低下も関与して改善が不十分な症例が多く,全身状態が良好であれば脊髄症が軽度の時期に手術を適応することが望ましい.
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