Japanese
English
特集 上位頚椎疾患―その病態と治療(第23回日本脊椎外科学会より)
環軸関節不安定症の手術成績
Surgical Results of Atlanto-axial Instability
鷲見 正敏
1
,
片岡 治
1
,
池田 正則
1
,
澤村 悟
1
,
宇野 耕吉
2
,
司馬 良一
2
Masatoshi Sumi
1
1国立神戸病院整形外科
2県立のじぎく療育センター
1Orthopaedic Clinic, Kobe National Hospital
キーワード:
上位頚椎
,
upper cervical spine
,
環軸関節不安定症
,
atlanto-axial instability
,
手術成績
,
surgical result
Keyword:
上位頚椎
,
upper cervical spine
,
環軸関節不安定症
,
atlanto-axial instability
,
手術成績
,
surgical result
pp.491-497
発行日 1995年4月25日
Published Date 1995/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901613
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抄録:環軸関節不安定症の原因となるRA・CP・腫瘍は,全身性因子による影響を受けやすい.今回の調査では,これらの症例は除いた47例を対象として.環軸関節不安定症に対してのみの手術成績について検討を行った.後頭部・頚部痛は95%で消失し,脊髄症は旧日整会点数平均11.1点が13.0点へと改善していた(改善率41.1%).偽関節は21%にみられたが,Brooks法とSSI法での発生率は低かった.先天性・外傷性横靱帯弛緩あるいは断裂の靱帯性不安定性例が,歯突起骨・歯突起骨折後偽関節の骨性不安定性例より良好な結果を呈した.脊髄症では10点未満の重症例が成績不良であった.術後骨癒合が完成するまでに脱臼が進行して,脱臼位で固定された症例の成績は不良だった.術後の整復位保持が重要で,術前に整復位がえられる場合にはBrooks法を,整復困難例には環椎後弓切除術を併用したSSI法による後頭頚椎固定術を選択してalignmentの維持を計るべきである.
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