Japanese
English
論述
腰椎多椎間変性すべり症でのすべり発症因子のX線学的検討
Radiological Factors Related to Etiology of the Multi-level Lumbar Spondylolisthesis
若見 朋晃
1
,
井口 哲弘
1
,
栗原 章
1
,
佐藤 啓三
1
,
笠原 孝一
1
,
丸野 英人
1
Tomoaki Wakami
1
1神戸労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe Rosai Hospital
キーワード:
degenerative spondylolisthesis
,
変性すべり症
,
lumbar spine
,
腰椎
,
multiple lesion
,
多椎間病変
Keyword:
degenerative spondylolisthesis
,
変性すべり症
,
lumbar spine
,
腰椎
,
multiple lesion
,
多椎間病変
pp.181-186
発行日 2001年2月25日
Published Date 2001/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903206
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抄録:腰椎変性すべり症の発症因子に関する報告は多いが,それらの多くは前方すべりについてであり,後方すべりも含めて検討を行った報告は少ない.また,今までのすべりの発症因子に関する報告は単椎間すべり例と非すべり例との比較による検討であり,2椎間すべり例も含めて検討した報告はない.そこで今回,単椎間すべり例と隣接した2椎間すべり例についてX線学的計測を行い,比較することにより,前方すべりと後方すべりのそれぞれの発症因子を検討した.その結果,前方すべりでの単椎間例と2椎間例の比較では,すべり椎にかぎり椎弓角の水平化やW型の椎間関節が有意に認められ,これらが発症に関与していると考えられた.しかし,すべり椎間に椎間板高の狭小化は認めなかった.一方,後方すべりでの単椎間例と2椎間例の比較においては,すべり椎間に椎間板高の狭少化の傾向がみられたものの,今回の調査では特に有意な因子は認めなかった.
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