Japanese
English
臨床経験
拡大手掌腱膜切除およびY-V形成法を用いて治療したDupuytren拘縮の治療成績
Clinical Outcome of Dupuytren's Contracture Treated by Extensive Fasciectomy through Y-V Plasty lncisions
香月 憲一
1
,
田野 確郎
1
,
廣島 和夫
1
Kenichi Kazuki
1
1国立大阪病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka National Hospital
キーワード:
Dupuytren's contracture
,
Dupuytren拘縮
,
fibromatoses
,
線維腫症
,
Y-V plasty
,
Y-V形成
Keyword:
Dupuytren's contracture
,
Dupuytren拘縮
,
fibromatoses
,
線維腫症
,
Y-V plasty
,
Y-V形成
pp.89-91
発行日 2001年1月25日
Published Date 2001/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903190
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抄録:Dupuytren拘縮に対する拡大手掌腱膜切除およびY-V形成法の治療成績を調査した.対象は12例13手,全例男性で,手術時平均年齢は59歳(48~70歳).手術適応はMP関節あるいはPIP関節の伸展制限が30°以上の症例とした.RSDの1例と伸筋腱のゆるみが原因と思われる1例で中等度の可動域制限を認めたが,手指全体としては全例で可動域の改善を認めた.合併症として血管損傷を3例に認めたが,手指の血行障害をきたした例はない.神経損傷はきたさなかったが術後一定の期間手指のしびれを生じたものが8例存在した.皮膚が閉鎖できずに植皮を要した例はなかった.これらの合併症はこの術式特有のものではないが,術前に患者に十分な説明を行っておく必要がある.拡大手掌腱膜切除およびY-V形成法はDupuytren拘縮に対する第1選択として考慮してよい有力な治療手段であると考える.
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