上肢の外科 最近の進歩
手関節・手疾患の治療 Dupuytren拘縮の治療 Dupuytren拘縮に対する横切開を用いた開放療法
小林 明正
1
,
森口 尚生
1相模台病院 整形外科
キーワード:
Dupuytren拘縮
,
関節可動域
,
手指関節
,
中手指節関節
,
治療成績
Keyword:
Dupuytren Contracture
,
Finger Joint
,
Metacarpophalangeal Joint
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
pp.191-194
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009019974
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横切開を用いた開放療法の手術手技と後療法について解説し、本法を施行した54例106指の治療成績を報告した。成績は、80%以上の改善率を得たものが70指(66%)、59%以上の改善率を得たものが20指(19%)で、罹患関節別にみるとMP関節罹患群に比べてPIP関節罹患群の成績が劣っており、罹患指別では尺側指ほど改善率が低かった。術後合併症として指の感覚障害を6指(6%)に認めたが、いずれも6ヵ月以内に症状消失した。再発を6指に認め、すべて小指PIP関節であった。本法は開放創に伴う合併症が少なく、術後早期から積極的に手指のROM訓練が可能な安全・有用な治療法であると思われる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008