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特集 脊椎脊髄病学最近の進歩(第30回日本脊椎脊髄病学会より)
脊髄誘発電位からみた70歳以上の頚椎症性脊髄症の特徴と前方除圧固定術の検討
Anterior Decompression Followed by Fusion for Patients with Cervical Spondylotic Myelopathy Aged 70 and Older
谷 俊一
1
,
石田 健司
1
,
牛田 享宏
1
,
岸本 裕樹
1
,
川崎 元敬
1
,
井上 真輔
1
,
山本 博司
1
Toshikazu Tani
1
1高知医科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kochi Medical School
キーワード:
cervical spondylotic myelopathy
,
頚椎症性脊髄症
,
elderly people
,
高齢者
,
electrodiagnosis
,
電気診断
Keyword:
cervical spondylotic myelopathy
,
頚椎症性脊髄症
,
elderly people
,
高齢者
,
electrodiagnosis
,
電気診断
pp.415-420
発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903519
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抄録:70歳以上の索路症状を主徴とする頚椎症性脊髄症では,MRIは複数椎間に脊髄圧迫を示すことが多いが,上行性脊髄誘発電位によって示される脊髄伝導ブロックはほとんどが単椎間で,C3-4またはC4-5において93%であった。伝導ブロックを生じる脊髄圧迫の程度は個人差が大きいが,個々の症例では多くの場合,最大圧迫高位が伝導ブロック高位と一致した.伝導ブロック高位に対して行った35例の前方手術の成績は,2年以上,平均4.5年の追跡でJOAスコアの改善率は平均54%であり,2例(6%)に隣接椎間での脊髄症の再発があった.手術による下肢運動機能の改善率は,上肢のそれよりも有意に(p<0.0001)劣っていた.その要因のひとつに,腰部脊柱管狭窄症や下肢の変形性関節症の合併率が高いことが挙げられる.固定隣接椎間での脊髄症の再発が危惧されることが欠点であるが,最小侵襲であり,後方法でみられる術後神経根症や軸性疼痛の心配がない利点がある.
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