Japanese
English
特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)
RA頚椎病変術後の長期予後―術後10年以上を経過した症例の追跡調査結果
Long-term Surgical Results of Rheumatoid Cervical Spine ; Follow-up Study of More Than Ten Years
鷲見 正敏
1
,
片岡 治
1
,
池田 正則
1
,
向井 宏
1
Masatoshi Sumi
1
1国立神戸病院整形外科
1Orthopaedic Clinic, Kobe National Hospital
キーワード:
rheumatoid arthritis
,
慢性関節リウマチ
,
cervical spine
,
頚椎
,
surgery
,
手術
Keyword:
rheumatoid arthritis
,
慢性関節リウマチ
,
cervical spine
,
頚椎
,
surgery
,
手術
pp.385-390
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902956
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抄録:RAは慢性進行性疾患であるため,頚椎病変に手術を考慮する際には,その長期予後について知る必要がある.筆者らは10年以上前に手術を施行したRA頚椎病変45例中35例を対象として追跡調査を行った.調査期間中の死亡例は24例で69%と高率であった.非脊髄症症例の術後成績は全例良好であった.脊髄症症例の成績は不良で,術後10年以上経過例の改善はみられなかった.病態別では環軸関節前方亜脱臼の成績は良好であったが,下位頚椎部病変や環軸関節垂直亜脱臼は不良であった.日整会点数は術後5年までは術前より改善していたが,術後5年以降から悪化していた.移動能力が術前に自立していた症例も術後5年を境として悪化例を認めたが,術前要介助例では術後2年とより早期に悪化例を認めた.環軸関節前方亜脱臼以外の長期成績は不良で,死亡率は高いが,術後2年から5年の間は良好な成績が期待されるため,積極的に手術を考慮すべきであると考える.
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