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特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)
10年以上前に後頭頚椎固定術を受けた慢性関節リウマチ患者の転帰―患者予後からみた手術の意義について
More than 10 Years Outcome of Patients with Rheumatoid Arthritis Treated by Occipitocervical Fusion
松永 俊二
1
,
井尻 幸成
1
,
酒匂 崇
1
Shunji Matsunaga
1
1鹿児島大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kagoshima University
キーワード:
atlantoaxial dislocation
,
環軸椎脱臼
,
vertical dislocation
,
垂直脱臼
,
occipitocervical fusion
,
後頭頚椎固定術
,
survival rate
,
生存率
Keyword:
atlantoaxial dislocation
,
環軸椎脱臼
,
vertical dislocation
,
垂直脱臼
,
occipitocervical fusion
,
後頭頚椎固定術
,
survival rate
,
生存率
pp.379-383
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902955
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抄録:後頭頚椎固定術を受けた上位頚椎病変を有する慢性関節リウマチ患者の最終的転帰を知ることを目的として,最短10年の追跡調査を行った.脊髄症状に対してrectangular rodを用いた後頭頚椎固定術を受けた慢性関節リウマチ患者16名を対象として,術後のX線および臨床症状の変化,術後の生活様式,生命予後について検討した.atlas-dens interval(ADI)は,術後矯正が保持されていたが,垂直脱臼は最終的には矯正は術前の状態に戻っていた.後頚部痛は全例消失あるいは改善していた.脊髄症状は16例中12例(75%)がRanawatの評価で一段階以上の改善を認めた.術後の生命予後は術後10年での生存率は38%であった.慢性関節リウマチ患者に対する後頭頚椎固定術は頑固な後頚部痛の消失と脊髄症状の改善,そして患者の生命予後からも意義ある治療法であると考える.
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