Japanese
English
特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)
頭蓋頚椎移行部手術,経口的減圧術について
Operations for Crarniocervical Lesions, Indication for Transoral Decompression
高橋 立夫
1
,
山内 克亮
1
,
谷口 克己
1
,
高田 宗春
1
,
今川 健司
1
,
桑山 明夫
1
Tatsuo Takahashi
1
1国立名古屋病院脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Nagoya National Hospital
キーワード:
craniocervical lesion
,
頭蓋頚椎移行部病変
,
transoral decompression
,
経口手術
,
basilar impression
,
頭蓋底陥入
Keyword:
craniocervical lesion
,
頭蓋頚椎移行部病変
,
transoral decompression
,
経口手術
,
basilar impression
,
頭蓋底陥入
pp.371-377
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902954
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:頭蓋頚椎移行部病変のうち整復不可能な頭蓋底陥入症,環軸椎脱臼,脊髄の腹側に位置する硬膜外腫瘍26例に対して経口的減圧術を行ってきた.合併する他病変のための心不全による死亡例,胸椎後側弯による対麻痺の例以外は,術後の神経症状の増悪はなく術後経過は良好であった.若年者あるいは脱臼してから日時の経っていない例では,頭蓋直達牽引,Halo-vest牽引などで整復を試みるべきである.さらに,筋弛緩剤を使用し全身麻酔をかけて直達牽引し,整復できたこともある.リウマチに伴う頭蓋底陥入症では,経口的減圧術後には高率に不安定性が増悪するので,同時期に後方固定するのがよい(5例).先天奇形に伴うものも術中透視で不安定性のあった例は,後方固定を加えた(9例).Down症候群にみられた例も靱帯が極めて弱く不安定なことが多いので,後頭骨から頚椎を固定した(4例).他には,Atlantoaxial rotatory fixation(Fielding III),Spondyloepiphyseal dysplasia congenitaによるAADなどが適応となった.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.