Japanese
English
臨床経験
腰椎MRIが診断の契機となった続発性ヘモクロマトーシスの1例
A Case of Secondary Hemochromatosis Diagnosed by MRI Finding of the Lumbar Spine
荒木 勉
1
,
東福 要平
1
,
横川 明男
2
,
富田 喜久雄
2
,
高橋 志郎
3
,
鈴木 潮人
4
Tsutomu Araki
1
1済生会金沢病院内科
2済生会金沢病院整形外科
3済生会金沢病院放射線科
4済生会金沢病院病理検査部
1Department of Internal Medicine, Saiseikai Kanazawa Hospital
キーワード:
hemochromatosis
,
ヘモクロマトーシス
,
MRI
,
磁気共鳴画像法
,
lumbar spine
,
腰椎
Keyword:
hemochromatosis
,
ヘモクロマトーシス
,
MRI
,
磁気共鳴画像法
,
lumbar spine
,
腰椎
pp.97-100
発行日 2000年1月25日
Published Date 2000/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902899
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抄録:腰椎MRIが診断の契機となった続発性ヘモクロマトーシスの1例を経験したので報告する.
症例は83歳女性で,腰痛の精査加療目的に入院した.腰椎単純X線写真では骨粗鬆症と変形性腰椎症の所見を認め,腰痛の原因と考えられた.腰椎MRIを施行したところ,T2強調像において全椎体にびまん性の強い低信号を認めた.腰椎生検の結果,骨髄にはヘモジデリンを貧食したマクロファージを多数認め,鉄染色陽性であった.さらに,鉄剤の長期服用歴,血清鉄およびフェリチンの高値,肝臓の特徴的なCT・MRI像が判明し,続発性ヘモクロマトーシスと診断することができた.一般にヘモクロマトーシスでは自覚症状が乏しく,肝臓のCTやMRI,あるいは本症例のように腰椎MRIが診断の契機となることがあり,画像診断には十分な注意が必要と考えられた.
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