Japanese
English
臨床経験
外傷後腰椎部硬膜下血腫の1例
Post-traumatic Lumbar Subdural Hematoma : A Case Report
高森 尉之
1
,
永瀬 譲史
1
,
板橋 孝
1
,
国府田 正雄
1
,
赤松 利信
1
Yasuyuki Takamori
1
1国立千葉病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Chiba Hospital
キーワード:
lumbar spine
,
腰椎
,
subdural hematoma
,
硬膜下血腫
,
MRI
,
磁気共鳴映像法
Keyword:
lumbar spine
,
腰椎
,
subdural hematoma
,
硬膜下血腫
,
MRI
,
磁気共鳴映像法
pp.1173-1176
発行日 1999年9月25日
Published Date 1999/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902813
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:外傷後に発生した腰椎部硬膜下血腫に対し,MRIにて診断を確定し,手術療法を施行した症例を経験したので報告する.症例は腰殿部痛を主訴とする52歳の男性である.頭部と殿部を蹴られて転倒し,翌日になり,頭痛,嘔気が強く近医を受診し,頭部くも膜下出血の診断を受け,通院加療を受けた.この経過中に腰殿部痛を自覚した.その後,頭痛,嘔気が増強し,脳外科医院に入院した.安静のみにて頭痛は消失したが,腰殿部痛が持続するため,当院に紹介となった,神経学的には両足背内側部にしびれ感を伴う軽度の知覚鈍麻を認め,SLRは右35°,左45°で陽性であった.腰椎部のMRIにおいて,L1からSにかけての硬膜下にT1,T2強調像ともに高信号域の病変が認められた.以上の経過より,外傷後腰椎部硬膜下血腫と診断し,椎弓切除,硬膜切開にて血腫除去術を施行した.術後,症状は消失し,良好な結果が得られた.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.