Japanese
English
特集 脊椎外科最近の進歩―OPLLを中心として―(第26回日本脊椎外科学会より)
腰椎MRIにおけるblack lineの解剖学的,臨床的検討
Anatomic and Clinical Investigation of a Low Signal Peripheral Line around the Lumbar Herniated Nucleus Pulposus (Black Line) on Magnetic Resonance Imaging
岩渕 真澄
1
,
菊地 臣一
1
,
佐藤 勝彦
1
Masumi Iwabuchi
1
1福島県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical College
キーワード:
magnetic resonance imaging
,
核磁気共鳴画像
,
lumbar spine
,
腰椎
,
herniated nucleus pulposus
,
椎間板ヘルニア
Keyword:
magnetic resonance imaging
,
核磁気共鳴画像
,
lumbar spine
,
腰椎
,
herniated nucleus pulposus
,
椎間板ヘルニア
pp.401-406
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902408
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:解剖遺体と椎間板ヘルニア症例を用いて,MRIにおけるヘルニア腫瘤周囲の帯状無信号領域(以下black line)の本態とその臨床的意義についての検討を行った.基礎的実験では,解剖遺体3体から腰仙椎を一塊として摘出し,後縦靱帯の切除前後でMRIを撮像した.また,臨床的検討では,腰椎椎間板ヘルニアを有する10例に対してMRIを撮像した.MRIの撮像は,解剖例の1例と臨床例の全例に対し,通常の撮像とエンコード軸を入れ替えた撮像を行った.後縦靱帯切除後のMRIでも3例全例に椎間板後方部にblack lineが認められた.エンコード軸を入れ替えて撮像した1例でblack lineの途絶像が認められた.また,臨床例でもエンコード軸の入れ替えによって,black lineの連続性があった6例中5例で,その途絶像が認められた.以上の結果から,black lineはchemical shift artifactと考えられた.従って,black lineの連続性の有無によって,後縦靱帯穿破を鑑別することの診断的価値はない.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.