Japanese
English
シンポジウム 脊椎内視鏡手術―最近の進歩
内視鏡下腰椎前方固定術の検討
Endoscopic Anterior Lumbar Interbody Fusion
山縣 正庸
1
,
山田 英夫
2
,
高橋 和久
1
,
守屋 秀繁
1
Masatsune Yamagata
1
1千葉大学医学部整形外科
2国立佐倉病院外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
lumbar spine
,
腰椎
,
anterior interbody fusion
,
椎体前方固定術
,
endoscopic surgery
,
内視鏡手術
Keyword:
lumbar spine
,
腰椎
,
anterior interbody fusion
,
椎体前方固定術
,
endoscopic surgery
,
内視鏡手術
pp.1431-1440
発行日 1999年12月25日
Published Date 1999/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902858
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要旨:内視鏡外科の手術手技を脊椎外科に応用すべく,内視鏡下の腰椎前方固定術を試みてきた.L4/5椎間より頭側へのアプローチは右側臥位で経腹膜外的に,またL5/S1椎間では経腹膜的に進入し,椎間板に達すると,良好な視野で効率よい展開が可能である.術後成績は,JOAスコアの平均改善率で90%の改善率を示し,従来法と変わらず満足できるものであった.重脊椎fusion cageを使用する術式では手術時間,術中出血量も少なく,より少ない侵襲での手術が可能であり,術後早期の起立歩行が可能であった.しかし,椎間板組織を多く切除すると固定性の低下が懸念され,現時点での適応は限られたものとなる.一方,効率よい椎間板内操作のためには,脊椎シースを用いるなど工夫が必要である.椎間板後方部までの除圧が必要な症例では自家腸骨を用いた術式が適応となり,即時的な固定は期待できない.椎体間固定のみで十分な症例に対して脊椎fusion cageを利用した術式が選択されるものと考える.今後新しい脊椎fusion cageの開発が待たれるが,現時点では病態に応じた術式が選択されるべきと考える.
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