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シンポジウム 日本における新しい人工股関節の開発
海綿骨温存型のセメントレス人工股関節―Kobelco H-5
Bone-Conserving Cementless Hip Prosthesis Made of High-Tech Materials : Kobelco H-5
山室 隆夫
1,2
,
中村 孝志
1
,
飯田 寛和
1
Takao Yamamuro
1,2
1京都大学医学部整形外科学教室
2財団法人生産開発科学研究所
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kyoto University
キーワード:
Vanadium-free titanium alloy
,
ヴァナジウム非含有チタン合金
,
AW-GC bottom coating
,
AWガラス・セラミックの深部コーティング
,
Zirconia head
,
ジルコニア骨頭
Keyword:
Vanadium-free titanium alloy
,
ヴァナジウム非含有チタン合金
,
AW-GC bottom coating
,
AWガラス・セラミックの深部コーティング
,
Zirconia head
,
ジルコニア骨頭
pp.1331-1338
発行日 1999年11月25日
Published Date 1999/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902839
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要旨:チャーンレイ人工股関節の最良の適応とはならない比較的若い年齢層の患者に対して用いる目的で,日本のハイ・テク技術を駆使したセメントレス人工股関節を開発した.その臨床応用の経験が7年になったので,デザインの特長と臨床成績につき述べる.
Stemとsocket backにはVanadiumを含まず,高温処理をしても機械的強度が低下しないTi-6 AI-2 Nb-I Taを用いた.Polyethylene socketの摩耗量を少なくするために直径22mmのジルコニア骨頭を用いた.人工関節コンポーネントと骨との早期の結合を得る目的でチタン合金表面を多孔性にし,その深部にAW glass-ceramicのbottom coatingを施した.また,stress shieldingによる大腿骨の骨萎縮を防止するため,大腿骨近位部の海綿骨をかなり温存するデザインを採用し,その海綿骨がbone ingrowthによってstemと結合するporous areaの面積を可及的に小さくした.臨床応用96例中の95%に予期したbone ingrowthによる人工関節と骨との強固な結合を認めた.
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