Japanese
English
論述
人工膝関節全置換術後におけるクライオセラピーの有用性―有効連続冷却時間の検討
The Usefulness of Cryotherapy after Total Knee Arthroplasty : Examination of Effective Time for Continuous Cold Therapy
石村 雅男
1
,
大串 始
1
,
幅田 孝
1
,
飯田 仁
1
,
下林 幹夫
1
,
村上 淳一
1
,
玉井 進
1
Masao Ishimura
1
1奈良県立医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Nara Medical University
キーワード:
total knee arthroplasty
,
人工膝関節全置換術
,
rehabilitation
,
後療法
,
cryotherapy
,
クライオセラピー
Keyword:
total knee arthroplasty
,
人工膝関節全置換術
,
rehabilitation
,
後療法
,
cryotherapy
,
クライオセラピー
pp.1341-1345
発行日 1999年11月25日
Published Date 1999/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902840
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抄録:本研究の目的は,人工膝関節全置換術後におけるクライオセラピーの有用性および有効連続冷却時間を明らかにすることである.調査対象15例15膝を無作為に3群に分け,非冷却群,24h冷却群,および48h冷却群とした.24hおよび48h冷却群では手術直後から各々24および48時間連続冷却した後,ともに術後5日目まで1日3時間ずつ冷却した.調査項目は術後出血量,膝関節腫脹量および疼痛程度の測定である.出血量および疼痛程度の測定結果では3群間に統計学的有意差は認められなかったが,冷却群の方が比較的軽度であった.一方,24h冷却群と48h冷却群はほぼ同程度であった.腫脹量は非冷却群に比べ冷却群の方が有意に小さく(p<0.05),また術後5日間を通して24h冷却群と48h冷却群の間に有意差はなかった.以上より,人工膝関節全置換術後のクライオセラピーは有用であり,その連続使用時間は術後24時間で十分であると結論した.
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