Japanese
English
シンポジウム セメントレス人工股関節
セラミックセメントレス人工股関節の適応と問題点
Indications and Problems of the Ceramic Cementless Total Hip Replacement
浅井 富明
1
,
長屋 郁郎
1
,
古沢 久俊
1
Tomiaki Asai
1
1国立名古屋病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagoya National Hospital
キーワード:
セメントレス人工股関節置換術
,
cementless total hip replacement
,
アルミナセラミツクス
,
alumina ceramics
,
臨床成績
,
clinical result
Keyword:
セメントレス人工股関節置換術
,
cementless total hip replacement
,
アルミナセラミツクス
,
alumina ceramics
,
臨床成績
,
clinical result
pp.1347-1355
発行日 1986年12月25日
Published Date 1986/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907524
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抄録:骨セメント使用の従来のTHRは短期成績は良好であるが長期的にみると骨と骨セメント間のゆるみの発生が問題となる.当科で1982年6月より施行したセラミックバックのセメントレスソケットを用いたTHRのうち半年以上を経過した61例69関節の臨床成績を検討した.疾患別では変股症が49例56関節と最多で,以下RA,大腿骨頭無腐性壊死,大腿骨頸部骨折の順であった.変股症の手術時平均年齢は53.6歳±5.1,臨床成績は術前45.0±14.7が術後3年で80.2±11.5と改善した.成績の安定までにやや期間を要した例もあった.高度臼蓋形成不全に対する切除骨頭移植なども一因と考えられたが,セメントレスソケットが骨性臼蓋に強固に固定されるのにある程度の期間を必要とする症例もあるためと推論された.本術式は術直後の除痛効果に少しく難点を有する例もあるが,長期の耐用性が期待でき,変股症を始めとする各疾患の若年者に対する手術法として十分に適応があると思われた.
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