Japanese
English
論述
分化型脂肪肉腫の治療経験
Treatment for Well-differentiated Liposarcoma
土谷 一晃
1
,
伊藤 隆
1
,
井形 聡
1
,
勝呂 徹
1
,
亀田 典章
2
,
蛭田 啓之
2
,
櫛田 和義
3
,
村山 均
3
,
飯田 萬一
4
,
亀田 陽一
4
Kazuaki Tsuchiya
1
1東邦大学医学部整形外科
2東邦大学佐倉病院病理
3神奈川県癌センター整形外科
4神奈川県癌センター整形外科病理
1Department of Orthopaedic Surgery, Toho University School of Medicine
キーワード:
well-differentiated liposarcoma
,
分化型脂肪肉腫
,
treatment
,
治療
Keyword:
well-differentiated liposarcoma
,
分化型脂肪肉腫
,
treatment
,
治療
pp.1081-1089
発行日 1999年9月25日
Published Date 1999/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902794
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抄録:分化型脂肪肉腫15例について治療上の問題点を検討した.症例は男性10例,女性5例,年齢は平均59.8歳で,発生部位は12例が大腿であり,筋肉内・筋間発生13例,皮下発生2例であった.MRIなどの画像所見で,約半数は良性脂肪腫との鑑別が困難であったが,6例に健常脂肪組織と異なった輝度変化がみられ,7例に腫瘍内の隔壁様構造が目立った.病理組織学的にはlipoma like typeが12例,sclelosing typeが3例で,切除縁評価はmarginal以下が13例であった.平均68.9カ月の経過で,1例が脱分化型脂肪肉腫として再発したが再手術を行い,CDF11例,NED4例であった.巨大な脂肪性腫瘍の場合,画像所見で隔壁様構造や成熟脂肪組織と異なった輝度変化のみられる症例では分化型脂肪肉腫を念頭にいれ慎重な対応が必要である.高齢者や確定診断の得られない症例などではmarginal resectionも治療法の選択肢としてよいのではないかと考えられた.
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