Japanese
English
臨床経験
腰仙部片側椎間関節脱臼の1例
Unilateral Facet Dislocation of the Lumbosacral Junction : A Case Report
野末 高史
1
,
武者 芳朗
1
,
徳永 祥一郎
2
,
秋山 敬
2
,
岡島 行一
2
Takashi Nozue
1
1大森赤十字病院整形外科
2東邦大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Omori Red Cross Hospital
キーワード:
lumbosacral junction
,
腰仙部
,
unilateral facet dislocation
,
片側椎間関節脱臼
,
surgical treatment
,
手術療法
Keyword:
lumbosacral junction
,
腰仙部
,
unilateral facet dislocation
,
片側椎間関節脱臼
,
surgical treatment
,
手術療法
pp.1061-1064
発行日 1999年8月25日
Published Date 1999/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902791
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:稀な腰仙部片側椎間関節脱臼の1例を経験した.症例は34歳男性で,しゃがみ込んでの作業中左背部を強打して受傷.神経症状は認められず,左第1-5腰椎横突起骨折,足趾骨折の診断で前医に入院3週間後起立歩行を開始したところ,腰痛・右下肢しびれ感が出現したため当科へ転入院した.入院時,右のS1神経根障害を認めたが,膀胱直腸障害はなかった.単純X線像では脱臼を思わせる所見に乏しかったが,MR像,脊髄造影像でL5/S1高位の椎間板ヘルニア,動態撮影で同部の不安定性を認め,CT,3D-CT像で,左L5/S1椎間関節片側脱臼が明瞭に描出された.片側脱臼例では初診時神経症状を認めることは少なく,単純X線上脱臼も不明瞭であり,見逃されることがある.片側性多発横突起骨折を認めた場合,本症を考慮して,CT scanおよび3D-CT等を用いて精査する必要がある.治療では,pedicle screw法と後側法固定に後方椎体間固定を併用し,良好な骨癒合が得られた.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.