Japanese
English
臨床経験
兄弟に発症したOto-Palato-Digital Syndromeに手根骨癒合を合併した2例
Carpal Coalition Associated with an Oto-Palato-Digital Syndrome in Brothers
石田 博英
1
,
川村 大介
1
Hirohide Ishida
1
1八雲総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Yakumo General Hospital
キーワード:
oto-palato-digital syndrome
,
耳・口蓋・指症候群
,
carpal coalition
,
手根骨癒合
,
family incidence
,
兄弟内発症
Keyword:
oto-palato-digital syndrome
,
耳・口蓋・指症候群
,
carpal coalition
,
手根骨癒合
,
family incidence
,
兄弟内発症
pp.93-97
発行日 1999年1月25日
Published Date 1999/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902624
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抄録:兄弟に発症したOto-Palato-Digital Syndromeに手根骨癒合を合併した2例を経験したので報告する.症例1は12歳男性で,低身長であり,小児科で手根骨により骨年齢を定期的に観察していたが,手根骨の形態異常を指摘され当科を初診した.初診時,Oto-Palato-Digital Syndromeに特有なボクサー様顔貌を認め,単純X線では両側の手根骨に多発性の骨癒合を認めた.定期的に撮影した手根骨のX線では,癒合が経時的に明らかになっていくのが確認された.症例2は11歳男性で症例1の弟である.症例1と同様にボクサー様顔貌を認め,有頭骨-有鈎骨間に骨癒合を認めた.症例1の経時的X線所見から,本症例のような遺伝性疾患に合併した手根骨癒合症の場合,多発性に生じるのが特徴であるが,その癒合は無秩序に起こるのではなく,骨核の出現時期が近い手根骨間に限局して生じやすいことが示唆された.
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