Japanese
English
臨床経験
重症筋無力症に対するステロイド治療中に発生した両側大腿骨・𦙾骨骨髄炎の1例
Chronic Haematogenous Multifocal Osteomyelitis during Steroid Therapy for Myasthenia Gravis : A Case Report
北村 淳
1
,
丸毛 啓史
1
,
漆原 信夫
1
,
油井 直子
1
,
鈴木 秀彦
1
,
藤井 克之
1
Atsushi Kitamura
1
1東京慈恵会医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, The Jikei University of Medicine
キーワード:
chronic haematogenous multifocal osteomyelitis
,
慢性化膿性多発性骨髄炎
,
immunodeficiency
,
免疫不全
Keyword:
chronic haematogenous multifocal osteomyelitis
,
慢性化膿性多発性骨髄炎
,
immunodeficiency
,
免疫不全
pp.99-102
発行日 1999年1月25日
Published Date 1999/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902625
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抄録:重症筋無力症に対するステロイド治療中に発生した多発性化膿性骨髄炎の1例を経験した.症例は50歳の女性で,両側の大腿骨遠位ならびに𦙾骨近位の骨幹端部を病巣として瘻孔を形成し,膿の細菌培養検査でMRSAが検出されたが,保存療法が無効であったため病巣掻爬術を施行し,2週間の持続洗浄を行った.術後6週間,経静脈的にミノマイシン200mg/dayとバンコマイシン2g/dayを併用したところ,赤沈値,CRP値,白血球数は正常化した.その後,セフジトレンピボキシル300mg/dayを1カ月間,経口投与し,術後2年まで1カ月に1週間の間欠投与を行った.術後2年6カ月の現在,骨髄炎の再発はみられない.本症例は,免疫能の低下を基盤として多発性に発症したものと推察されることから,今後とも再発に留意し,経過観察を行うことが必要である.
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