Japanese
English
臨床経験
von Recklinghausen病に合併した悪性神経鞘腫の1剖検例
An Autopsied Case of Malignant Schwannoma Associated with von Recklinghausen Disease
野々村 諭香
1
,
西本 博文
1
,
坂口 康道
1
,
細江 英夫
1
,
清水 克時
1
,
和田 栄二
2
Yuka Nonomura
1
1岐阜大学医学部整形外科
2羽島市民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Gifu University School of Medicine
キーワード:
von Recklinghausen disease
,
フォンレックリングハウゼン病
,
malignant schwannoma
,
悪性神経鞘腫
,
leptomeningeal carcinomatosis
,
癌性髄膜炎
Keyword:
von Recklinghausen disease
,
フォンレックリングハウゼン病
,
malignant schwannoma
,
悪性神経鞘腫
,
leptomeningeal carcinomatosis
,
癌性髄膜炎
pp.1449-1453
発行日 1998年12月25日
Published Date 1998/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902602
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抄録:von Recklinghausen病に合併した悪性神経鞘腫の1剖検例を経験した.症例は52歳,女性.全身皮膚に神経線維腫,café au lait spotが散在しており,von Recklinghausen病の診断を受けていた.1996年11月,両下肢の脱力を主訴に当科に入院した.術前の画像診断で脊髄円錐部に髄内腫瘍の像が認められた.術中迅速病理診断で悪性所見がみられたため髄内腫瘍部分摘出術を行った.病理診断は悪性神経鞘腫であった.1997年4月から歩行不能となり,複視,視力低下,上肢の弛緩性麻痺が徐々に増悪進行したが,MRIでは頚髄,頭蓋内に転移はなく,視神経への浸潤,圧迫も認めなかった.死後,これらの病態を解明すべく剖検を施行した.脊髄の病理組織では腫瘍細胞が髄膜内に広く播種していたが,全身の他の臓器に転移はみられなかった.以上の臨床所見,剖検所見から脊髄円錐部悪性神経鞘腫によるleptomeningeal carcinomatosisが死亡の原因と思われた.
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