Japanese
English
臨床経験
硬膜外腔に進展した脊椎良性骨芽細胞腫の1症例
Benign Osteoblastoma of the Thoracic Spine Extending into the Epidural Space : Report of a Case
山口 耕史
1
,
橋本 吉弘
1
,
玉置 哲也
1
,
稲垣 英一
2
Koji Yamaguchi
1
1和歌山県立医科大学整形外科
2香川県済生会病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical University
キーワード:
benign osteoblastoma
,
良性骨芽細胞腫
,
spine
,
脊椎
,
paraplegia
,
対麻痺
Keyword:
benign osteoblastoma
,
良性骨芽細胞腫
,
spine
,
脊椎
,
paraplegia
,
対麻痺
pp.1445-1448
発行日 1998年12月25日
Published Date 1998/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902601
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:症例は26歳男性.歩行障害,胸部以下のシビレ感,尿勢の低下を主訴に来院した.初診時,Th4レベル以下に触・痛覚鈍麻を認め,著明な痙性歩行を呈していた.CTではC7椎体下縁よりTh2椎体中央部にかけて,石灰化を伴った腫瘍が脊柱管後方から脊髄を前方に圧排しており,MRIでも同部位にT1,T2ともに低~等信号の混在する腫瘍が存在した.脊髄硬膜外腫瘍(髄膜腫)と診断し手術を施行したが,病理組織診断は良性骨芽細胞腫であった.良性骨芽細胞腫は若年者の脊椎・長管骨に多く発生する稀な疾患である.脊椎発生例では腫瘍が脊柱管内に進展すれば重篤な脊髄神経症状を呈することがあり,脊髄症状を呈する腫瘍性病変として良性骨芽細胞腫も念頭におく必要がある
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.