座談会
日本の手の外科―21世紀への展望
石田 治
1
,
酒井 和裕
2
,
堀井 恵美子
3
,
根本 孝一
4
,
矢部 裕
5,6
1広島大学医学部整形外科
2山口県立中央病院整形外科
3名古屋大学医学部整形外科
4防衛医科大学校整形外科
5慶応義塾大学医学部整形外科
6国立公務員共済組合連合会立川病院
pp.1093-1105
発行日 1998年9月25日
Published Date 1998/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902526
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矢部(司会) 日手会は今年で第41回を迎えます.私は今年の3月でリタイアしますが,医師になって40年経ちますから,私が医師になった春に第1回が開催されていることになります.本日御出席の先生方は本年度から日手会の評議員になられた新進気鋭で,21世紀の日本の手の外科を背負っていかれる立場にあると考えます.そこで,21世紀を展望して,いろいろな角度から日本の手の外科はどうあるべきかを中心に討論していただきたいと思います.41年といいますと,日整会の中でも最も古い伝統を持つ分科会です.発足当初は若木がすくすくと伸びるような成長をみていた感じがいたします.しかしながら,ここ10年近くは大木になり伸びる速度が落ちて,もっといえば成長が止まったという感じも少しします.具体的には会員数の伸びは止まりました.また,理事長制度,評議員の選出方法,手の外科に対する専門性の認識,健康保険の点数,医学部の卒前・卒後の教育の問題等もあります.こういうことで今,日本の手の外科は岐路に立たされていると考えるわけです.
今回,テーマとしては以下の5項目を考えました.
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