Japanese
English
臨床経験
転移性脊椎腫瘍麻痺例に対する手術療法の検討
Surgical Treatment of Spinal Metastasis Especially in Paralytic Cases
加藤 浩
1
,
吉野 恭正
1
,
飯田 惣授
1
,
平澤 洋一郎
1
,
大坪 隆
1
Hiroshi Kato
1
1埼玉医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Saitama Medical School
キーワード:
prognosis
,
予後
,
surgical treatment
,
手術療法
,
paralysis
,
麻痺
Keyword:
prognosis
,
予後
,
surgical treatment
,
手術療法
,
paralysis
,
麻痺
pp.919-921
発行日 1998年7月25日
Published Date 1998/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902493
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抄録:1989年以降当科で加療した転移性脊椎腫瘍で,術前下肢麻痺のため歩行不能であった12例の術後成績を検討した.麻痺高位は胸椎8例,腰椎4例,手術時年齢は平均61歳であった.麻痺症状を初発としたものは7例で,最終的には全例で原発巣が判明した.全例後方から可及的に徐圧し,内固定材を併用し固定した.平均手術時間は3.5時間,平均出血量は1,200mlであった.全例で疼痛や下肢痛は改善したが,歩行可能となったのは5例,6ヵ月以上歩行可能であったのは4例で,その原発巣は甲状腺,前立腺,乳腺,悪性リンパ腫各1例であった.下肢麻痺を来した症例で原発巣が不明な場合には,まず生検をかねて広範囲後方除圧固定が良いが,すでに原発巣が判明している場合には,症例によっては手術的治療の意義は少ない.
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