Japanese
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臨床経験
サッカー選手に生じた第4腰椎椎弓根部疲労骨折の1例
Bilateral Pedicle Stress Fractures of a Football Player : A Case Report
山田 隆宏
1
,
持田 讓治
1
,
千葉 昌宏
2
,
須藤 隆二
3
Takahiro Yamada
1
1東海大学医学部整形外科学教室
2国立療養所箱根病院整形外科
3湘南太平台病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Tokai University School of Medicine
キーワード:
pedicle stress fracture
,
椎弓根疲労骨折
,
single photon emission computed tomography
,
SPECT
,
lumbar spine
,
腰椎
Keyword:
pedicle stress fracture
,
椎弓根疲労骨折
,
single photon emission computed tomography
,
SPECT
,
lumbar spine
,
腰椎
pp.797-800
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902472
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抄録:サッカー選手に生じた,比較的稀なL4椎弓根部疲労骨折の1例を報告する.症例は,21歳男性,プロサッカー選手.1995年12月頃より腰痛が出現し,1996年3月よりランニング,ジャンプからの着地,およびボールを蹴る動作に際して腰痛が増強し,プレーに支障をきたしたため精査目的に来院した.初診時,one leg lumbar hyperextension test陽性であった.圧痛は両側L4傍脊柱筋に右側優位に認められた.SPECT上,両側L4椎弓根部に右側優位のhot spotと,CT上右側L4椎弓根部に骨折線を認め,両側L4椎弓根部の疲労骨折と診断した.保存的治療にて症状は改善し,3ヵ月後,CT上骨折はほぼ癒合し,4ヵ月後試合復帰した.この症例から,力学的弱点は未熟な脊椎では関節突起間部であるが,成熟した脊椎においては椎弓根部である可能性が示唆された.SPECTは早期診断および病変局在の特定に有用であった.早期診断により,保存的治療で良好な結果を得た.
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