Japanese
English
論述
腰仙部神経根奇形の検討
Clinical Study of Lumbosacral Nerve Root Anomaly
池間 理亜子
1
,
永瀬 譲史
2
,
板橋 孝
2
,
太田 秀幸
2
,
清水 純人
2
Riako Ikema
1
1千葉大学医学部整形外科
2国立千葉病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Chiba University
キーワード:
nerve root anomaly
,
神経根奇形
,
myelography
,
脊髄造影
Keyword:
nerve root anomaly
,
神経根奇形
,
myelography
,
脊髄造影
pp.327-333
発行日 1998年3月25日
Published Date 1998/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902395
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抄録:腰仙部神経根奇形はそれ自体は無症候性であるとされるが,時に腰仙部障害の発現に関与していることがある.筆者らは,奇形神経根が関与している手術例を2例経験したので,過去7年間の脊髄造影を再読影し,腰仙部神経根奇形の診断を中心に検討を行った.自験例における腰仙部神経根奇形の頻度は,436例中13例,3.0%であった.諸家の報告頻度は脊髄造影では1.5~4.0%,剖検例では8~14%であり,決して希なものとは言えない.その術前診断において臨床症状や神経学的所見のみでは鑑別が困難であり,画像診断が重要である.なかでも脊髄造影は信頼性が高く,読影の際には常に本奇形に留意する必要がある.また,CTミエログラフィーでは奇形神経根レベルにて,椎間孔へ向かう連続性の異常に太い根嚢像が認められる.MRIではCTミエログラフィー同様の所見が見られるが,ヘルニア塊との鑑別がし難く,MRIのみでの診断は注意を要する.
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