Japanese
English
論述
腕神経叢損傷に対するMRミエログラフイー(MR-myelo)の有用性―脊髄造影,CTミエログラフイーとの比較
MR-Myelography for the Brachial Plexus Injury : Comparison of the MR-Myelography, Myelography and CT Myelography
中村 俊康
1,2
,
矢部 裕
1
,
堀内 行雄
1
,
高山 真一郎
1
,
山中 一良
1
,
市川 亨
1
Toshiyasu Nakamura
1,2
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
MR-Myelography
,
MRミエログラフィー
,
brachial plexus injury
,
腕神経叢損傷
,
myelography
,
脊髄造影
Keyword:
MR-Myelography
,
MRミエログラフィー
,
brachial plexus injury
,
腕神経叢損傷
,
myelography
,
脊髄造影
pp.235-241
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901848
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抄録:高速spin echo(Fast SE)法の3次元撮像化が可能になり,さらに脊髄のT2強調像が脊髄造影効果(myelogram effect)を有することから,脊髄のT2強調像を3次元再構成することで立体的なMRによる脊髄造影像(以下MR-myelo)が得られる.今回われわれは腕神経叢損傷患者のMR-myelo撮像を行い,その有用性について検討した.腕神経叢損傷患者6例を対象とし,4例は全型損傷例であり,2例は上位型損傷例であった.全型損傷例ではpseudo-meningoceleがMR-myeloで明瞭に確認できた.上位型損傷例ではC6神経根,神経根嚢像の異常を認め,pseudo-meningoceleは認めなかった.MR-myeloは無侵襲で,比較的短時間で撮像可能な検査であり,その描出能は脊髄造影と遜色ない.さらに,造影剤を使用しないこと,3次元画像で任意の方向から観察できるなどから,今後の腕神経叢損傷診断への応用が期待できる.
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