Japanese
English
臨床経験
神経根分岐異常を伴った骨盤腔内神経鞘腫の1例
A Case Report of Intrapelvic Neurinoma with Nerve Root Anomaly
上本 晴信
1,2
,
片岡 治
1
,
鷲見 正敏
1
,
佃 政憲
1
,
中村 哲也
3
Harunobu Uemoto
1,2
1国立神戸病院整形外科
2国立明石病院整形外科
3国立神戸病院臨床病理
1Department Orthopaedic Surgery, Kobe National Hospital
キーワード:
intrapelvic space
,
骨盤腔内
,
neurinoma
,
神経鞘腫
,
nerve root anomaly
,
神経根分岐異常
Keyword:
intrapelvic space
,
骨盤腔内
,
neurinoma
,
神経鞘腫
,
nerve root anomaly
,
神経根分岐異常
pp.337-340
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901867
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抄録:神経根分岐異常を伴い,診断に難渋した骨盤腔内神経鞘腫の1例を経験した.一般に,下肢の疼痛や麻痺症状を呈する症例の診断にあたっては,脊柱管内の病変を疑って,脊髄腔造影やMRIによる検索がなされるのが一般的である.しかし,その起因病変が脊柱管外に存在する可能性を常に念頭に置くべきである.今回筆者らが経験した骨盤腔内に発生した神経鞘腫もその1例であるが,それ自体が稀であり,臨床症状として下肢痛・下肢知覚障害のような神経症状を呈する例も多くないため,整形外科領域での報告は極めて少ないが,鑑別診断として十分考慮すべきものである.諸々の理由はあったにせよ,自らが診断難渋の原因を作ったともいえる反省例として報告した.
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