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特集 脊椎外科最近の進歩(第25回日本脊椎外科学会より)
神経根圧迫が脊髄および後根神経節に及ぼす影響
Effects of Spinal Cord and Dorsal Root Ganglion due to Nerve Root Compression
小林 茂
1
,
吉沢 英造
,
中井 定明
,
志津 直行
,
山田 秀一
,
永津 郁子
1
,
酒井 正雄
1
Shigeru Kobayashi
1
1藤田保健衛生大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fujita Health University School of Medicine
キーワード:
lumbosacral spinal nerve root
,
腰仙部神経根
,
spinal cord
,
脊髄
,
dorsal root ganglion
,
後根神経節
Keyword:
lumbosacral spinal nerve root
,
腰仙部神経根
,
spinal cord
,
脊髄
,
dorsal root ganglion
,
後根神経節
pp.447-462
発行日 1997年4月25日
Published Date 1997/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902153
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抄録:腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などでみられる神経根圧迫が脊髄前角部や後角部,そして後根神経節にどのような影響を及ぼすかは不明な点が多く,圧迫性神経根障害の病態生理を理解するうえでも脊髄や後根神経節内の変化を解明することが重要である.今回作成した神経根圧迫モデルでは,圧迫1週間後より前根や後根内にワーラー変性が認められ,前角細胞や後根神経節細胞には軸索反射により中心性色素融解(chromatolysis)が生じていた.また,後角部のシナプスはワーラー変性により崩壊しており,免疫組織化学的検索でも後角部の神経終末や後根神経節細胞(小型細胞)内の神経伝達物質(SP・CGRP・SOM)は減少していた.この結果より圧迫性神経根障害において障害される領域は,神経根だけでなく脊髄や後根神経節など広い領域にわたって生じていることが証明された.
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