Japanese
English
臨床経験
肩関節窩に発生した離断性骨軟骨炎の1例
Osteochondritis Dissecans of the Glenoid : A Case Report
阿久津 政司
1
,
小川 清久
1
,
宇井 通雅
1
Seiji Akutsu
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
osteochondritis dissecans
,
離断性骨軟骨炎
,
shoulder joint
,
肩関節
,
glenoid
,
関節窩
Keyword:
osteochondritis dissecans
,
離断性骨軟骨炎
,
shoulder joint
,
肩関節
,
glenoid
,
関節窩
pp.1303-1306
発行日 1996年11月25日
Published Date 1996/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902049
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抄録:肩関節窩に発生した離断性骨軟骨炎の治癒過程を画像で経時的に観察した.症例は,10年間の野球歴がある16歳の男性.1年前右肩に鈍痛,その3カ月後遠投時に激痛が生じ,野球を休止した.8カ月後野球の再開と共に疼痛が再発し,発症1年目で当科を受診した.画像・関節鏡所見より関節窩離断性骨軟骨炎の透亮期と診断し,スポーツを禁止し,CTで経過を追跡した.10カ月後骨欠損部の縮小と周辺の骨硬化が著明となり,1年10カ月後には軟骨下骨の不連続像が消失,2年4カ月でわずかな骨硬化部分を残すのみとなった.しかし,X線学的,臨床的に治癒と判定した3年6カ月後にもMRIは異常像を呈し,修復過程が終了していないことを示していた.
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