Japanese
English
臨床経験
小菱形骨掌側脱臼の1例
Palmar Dislocation of the Trapezoid : A Case Report
菊地 淑人
1,2
,
藤田 享介
1
,
児玉 隆夫
1
,
馬場 淨
1
,
森岡 秀夫
1
,
加藤 正二郎
1
Yoshito Kikuchi
1,2
1浦和市立病院整形外科
2東京専売病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Urawa Municipal Hospital
キーワード:
trapezoid
,
小菱形骨
,
carpometacarpal joint
,
CM関節
,
palmar dislocation
,
掌側脱臼
Keyword:
trapezoid
,
小菱形骨
,
carpometacarpal joint
,
CM関節
,
palmar dislocation
,
掌側脱臼
pp.1299-1302
発行日 1996年11月25日
Published Date 1996/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902048
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抄録:小菱形骨は大菱形骨,舟状骨,有頭骨および第2中手骨と靱帯により強固に結合され運動性は少なく,またその形態的特徴から掌側に脱臼することは極めて稀である.今回われわれは第2,3,4CM関節背側脱臼に伴った小菱形骨掌側脱臼の1例を経験したので報告する.
症例は29歳,男性.1994(平成6)年8月オートバイ運転中,乗用車と接触転倒し受傷した.単純X線で第2,3,4CM関節背側脱臼を,また第2中手骨基部の掌側に骨片を認めた.受傷後13日目に背側アプローチで手術を施行し,掌側に脱臼した小菱形骨を整復し,CM関節背側脱臼も整復後,鋼線固定を行った.4週間の外固定後,自動運動を開始した.現在X線上軽度の骨萎縮は認めるが,経過良好である.
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