Japanese
English
臨床経験
両側に発生した膝蓋骨離断性骨軟骨炎の1例
Bilateral Osteochondritis Dissecans of the Patella: A Case Report
土井 良一
1,2
,
立花 敏弘
1
,
園田 万史
1
Ryouichi Doi
1,2
1西脇市立西脇病院整形外科
2現:公立和田山病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Nishiwaki City Hospital
キーワード:
両側性
,
bilateral
,
膝蓋骨
,
patella
,
離断性骨軟骨炎
,
osteochondritis dissecans
Keyword:
両側性
,
bilateral
,
膝蓋骨
,
patella
,
離断性骨軟骨炎
,
osteochondritis dissecans
pp.1379-1382
発行日 1993年12月25日
Published Date 1993/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901263
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抄録:膝関節は,離断性骨軟骨炎の好発部位であるが,多くは,大腿骨顆部に発生し,膝蓋骨に発生するのは,非常に稀である.今回我々は両側に発生した膝蓋骨離断性骨軟骨炎の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は,11歳女児で運動後に右膝関節痛,関節水症を呈するようになり,当科を初診し,X線検査にて両側膝蓋骨離断性骨軟骨炎と診断し,両側とも観血的治療を施行した.術式は,両側とも摘出・骨穿孔を施行し経過良好である.膝蓋骨離断性骨軟骨炎は非常に稀で,我々の渉猟しえた限りでは本邦では本症例を加えて11例で,両側例は6例であった.過去報告例49例を検討した結果,約半数が14~17歳の間に発生し,両側例の発生年齢は,平均13.6歳と,より若年者に両側発生例が多かった.若年者の発生例では,両側の検索が必要であると考えられた.
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