Japanese
English
臨床経験
膝周囲に発生した筋肉内ガングリオンの検討
Intramuscular Ganglions around the Knee
高田 潤一
1
,
薄井 正道
1
,
松山 敏勝
1
,
橋本 英樹
1
,
千葉 英樹
1
,
石井 清一
1
Junichi Takada
1
1札幌医科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical University
キーワード:
ganglion
,
ガングリオン
,
knee
,
膝
,
echogram
,
エコー
Keyword:
ganglion
,
ガングリオン
,
knee
,
膝
,
echogram
,
エコー
pp.855-858
発行日 1996年7月25日
Published Date 1996/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901954
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抄録:膝周囲の筋肉内に発生したガングリオンの12例を経験した.症例は,男4例,女8例で,年齢は3~65歳までの平均42.7歳であった.臨床症状の特徴として,①進行が緩徐であるために直径数cmに達することがあること,②経過中に腫瘤の大きさがやや変化する場合があること,③疼痛,発赤,熱感などの局所所見に乏しいこと,が挙げられた.画像所見は,CTでは低吸収像を示し,MRIではT1強調像で低信号,T2強調像で高信号を示した.いずれも境界は明瞭で,内部が均一な像を呈していた.ガングリオンのMRIにおける特徴としては,水平断では円形の腫瘤を示すものの,矢状断で多房性の嚢腫状の像を呈することであった.またエコーでは,嚢腫状で内部がエコーフリーな腫瘤像が認められた.エコーは非侵襲性で外来で容易に施行できること,任意の方向から画像が得られるため,嚢腫状の病変の診断に有用であると思われた.
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